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東京・多摩地域の中心都市のリーダーを選ぶ立川市長選が27日、告示される。東京で、公明党と自民党の選挙協力が破綻状態となってから初めての首長選には自民の都議が名乗りを挙げ、公明の対応に注目が集まっている。両党の党首は東京での選挙協力復活に向けて協議していくことで合意したが関係修復は一気には進まない。来月3日の投開票に向け、各陣営にはさまざまな思惑が交錯する。(岡本太、三宅千智)
自民と公明の選挙協力 衆院小選挙区の定数「10増10減」に伴って新設される東京28区(練馬区東部)への擁立を自民が認めなかったことに、公明が反発。5月、東京での自民との選挙協力を解消する方針を決定した。その後、自公は東京以外の小選挙区で相互推薦することで合意した。
◆公明は「自主投票」決める
「(公明党の支援を)いただけるということではなく、いただきたい。長い間に培ってきた友情は決して失われないと信じている」
8月初旬の出馬会見で、都議会自民前総務会長の清水孝治さん(57)は、厳しい表情で語った。
自公は衆院小選挙区の候補者調整を巡って対立。公明の石井啓一幹事長は5月、「東京における自公の信頼関係は地に落ちた」と述べ、都内での選挙協力をすべて解消することを表明した。
清水さんの陣営は「自公の協力なしに当選はあり得ない」と踏む。会見での発言は公明への関係修復のアピールだったが、反応はつれない。陣営が目指した市議レベルでの自公の政策協議すら実現できなかった。公明は今月24日、市長選の「自主投票」を決めた。
◆約9000票の行方が鍵に
4年前の前回市長選では自公が推薦する現職が、立憲民主、共産などが支持した酒井大史さん(55)を257票差で破った。当時を知る関係者は「劣勢だったが、選挙終盤に公明が本格的に支援に動いた」と振り返る。
21年の都議選は、自民公認の清水さんが公明の推薦を受け、立民公認の酒井さんと戦った。定数2でともに当選を果たしたが、清水さんは酒井さんに163票届かなかった。
今回の市長選は、またも清水さんと、現在は都議会の立民団長を務める酒井さんが対決する。これに、地域政党・都民ファーストの会が推薦する市議の伊藤大輔さん(48)が割って入り、事実上の三つどもえの戦い。公明は、昨年7月の参院選比例代表で立川市で9380票を獲得した。その行方が鍵を握る。
◆「ようやく雪解け」も…
両党幹部からは東京での関係修復を模索する発言が相次いでいる。自民の茂木敏充幹事長は22日の記者会見で「東京も含めてさらなる協力関係の強化を図りたい」と強調。24日は岸田文雄首相と山口那津男代表が、党首間で解決策を策定する方針を確認した。
清水さんの陣営からは「ようやく雪解け」と歓迎の声が聞かれたが、関係者は「市長選には党本部の決定は間に合わない」と楽観はしていない。酒井さん陣営の関係者も「あくまでも衆院選を見据えた動き」と分析し、候補者自身も「公明の政策との親和性は高い」と秋波を送る。一方、少子高齢化を受けた住民サービスの在り方など行政の課題は山積している。自公の関係ばかりが注目されることに、ある市議は「ドタバタに巻き込まれてしまった」と政策論争が停滞することを心配した。
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