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Tuesday, January 28, 2020

被災みそ蔵 日本一の味復活願い 県工業技術総合センターが支援 - 信濃毎日新聞

 台風19号による千曲川の堤防決壊で被災したみそ製造の小川醸造場(長野市)の再建に向け、県工業技術総合センター食品技術部門(同)が支援に乗り出した。味の再現に不可欠なのが、みその風味を決める酵母などの微生物。みそ蔵は濁流で破壊されたが、昨年の全国味噌(みそ)鑑評会に出品したため、わずかに現存していた同社のみそから微生物を分離して培養し、同社本来の味の復活を後押しする。

 発酵食品のみそは、乳酸菌や酵母、こうじ菌などの微生物の働きで風味が生まれる。蔵に宿る「蔵付き酵母」もみその味を左右するとされる。小川醸造場はこうした微生物を浸水で失ったが、鑑評会に出品したため被災を免れたみそから分離、培養すれば、再び同じみそを造れると考え、同部門に支援を依頼した。

 全国味噌鑑評会は一般社団法人中央味噌研究所(東京)の主催。昨年の鑑評会は380点の出品があり、同社のみそは最高賞の農林水産大臣賞を受賞した。同部門は昨年12月、出品されたみそ500グラムの中に含まれる微生物を特定する作業に着手。みそを溶かした水溶液をシャーレに移して酵母や乳酸菌を分離し、順調に増殖できた。今後は数カ月ほどかけ、培養した微生物の特徴を調べる。

 小川醸造場は明治時代から続く老舗。昨年10月の台風19号による堤防の決壊地点からは100メートルほどしか離れておらず、高さ2〜3メートルほどまで浸水した。みそ蔵は濁流の勢いで壊れ、仕込み中のみそや醸造設備も流失。今も復旧作業が続く。微生物の特定と培養が順調に進めば、鑑評会で「日本一のみそ」に輝いた味を再現できる可能性がある。

 小川醸造場の農林水産大臣賞受賞は2012年、17年に続き3回目。同部門食品バイオ部の斉藤敦研究員は「大臣賞を取れるみそを、もう一度造ってほしい」と研究を進める。醸造場の復旧の見通しはまだ立たないが、小川泰祐社長は「センターで培養した微生物を利用し、またみそ造りをしていきたい」と操業再開を見据えている。

(1月29日)

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