3月後半から4月にかけて、新潟県内の献血協力者が減っている。例年、年度替わりは協力者が減る傾向にあるが、今年は新型コロナウイルスの感染急増の影響が追い打ちを掛けている。企業などを巡回する献血バスの予定が、感染者が出たため中止されるケースもあった。ウイルス禍のここ2年余り、献血は断続的に苦戦しており、県赤十字血液センターは「一人でも多くの人に協力してほしい」と呼び掛けている。
献血の必要数は、日本赤十字社(本社・東京)が本県を含む10都県の関東甲信越ブロックで管理している。需要に応じ本県にも割り当てられ、毎日変動する。
センターによると、3月前半は、400ミリリットルの全血献血の必要数に対して協力した人の割合は100%超で推移し、十分だった。しかし、3月後半以降は必要数に届かない日が目立つ。特に22〜28日の一週間は86・3%、29日〜4月4日は90・3%など、必要数に対し協力が1割前後少ない状況が続いている=グラフ参照=。
要因について、センターは「年度替わりは生活環境の変化で忙しくなり協力者が減少する時期だが、感染者増加による外出控えの影響も重なった」とみる。
さらに、3〜5月に企業など計136カ所で予定していた献血バスも、既に10カ所で中止になった。中には感染者が出て職場がリモートワークとなったため人が集まらず、急きょ中止になった例もあったという。
流行「第6波」が十分収束しないまま、県内の感染者数は3月下旬ごろから増加傾向で、4月以降は過去最多を更新する日が相次いでいる。この先も感染拡大が続けば、県民の足が献血からさらに遠のく恐れがある。これまでも、全国に緊急事態宣言が出された2020年4月や、大雪と感染拡大が重なった21年1月など、必要数に対し1割以上少ない時期があった。
献血ルームでは予約を勧め、人数制限を設けるなど、密集を避ける対策を取っている。センター献血推進課の熊谷弘明・推進二係長(38)は「血液を必要とする患者が困らないように、供給し続けなければならない。血液は長期保存できないので、継続して多くの人の力を貸してほしい」と話す。
県内の献血ルームは新潟市中央区万代1の「ばんだいゆとりろ」、長岡市千秋2の「千秋」の2カ所。県赤十字血液センターのホームページから予約できる。
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