登山道の補修や山岳環境の維持に役立てるため、富山県や環境省などは、立山黒部エリアで登山客から任意の入山協力金を募る制度の導入に向け、検討を進めている。コロナ禍の収益減少で負担が大きくなっている山小屋の支援につなげ、持続可能な登山道の整備体制を構築したい考えだ。実施主体や徴収方法など検討課題は多く、時期は未定。
30日の県議会本会議で、武田慎一氏(自民)の代表質問に対し、廣島伸一生活環境文化部長が説明した。
県によると、登山者から善意で募る協力金を、山小屋の支援などにつなげる方向で協議を進めている。山小屋は登山道の点検や倒木など障害物の除去、遭難者の救助対応を中心に幅広い役割を担っているが、近年は登山者減少による収益悪化やコロナ対策のコスト増で負担が増している。
協力金の導入を巡っては今年2月以降、環境省が中心となり、県や地元市町、山小屋関係者らが協議。人員や資金不足の解消の一助になるとして導入に肯定的な意見が多かったという。ただ、実施主体や徴収方法、使途、分配方法など課題が多く、さらなる検討を進めている。
全国では、実証実験中を含め、槍穂高連峰などの北アルプス南部(長野県)や富士山などで導入が進む。金額は1登山300~千円などで、関係者でつくる協議会や自治体が実施主体になっている。屋久島(鹿児島県)では2022年度に3千万円以上が集まった。
生活環境文化部長は答弁で「山岳環境の適切な維持管理に必要な公園施設整備に取り組むとともに、山小屋を支援するため、新たな仕組みの活用を検討していきたい」と述べた。
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