全国で公開中の警察音楽隊を題材にした映画「異動辞令は音楽隊!」には、県警の警察官が休日を利用してエキストラとして協力した。きっかけは一年ほど前、中川署の豊田俊道署長が、内田英治監督にあてた手紙だった。 (村松秀規)
豊田署長が保管する一通の手紙の下書き。「どんな些細(ささい)なことでも結構ですので、お役に立つことができれば私の部下たちにとってこの上ないやりがいになるはずです」。昨年六月、内田監督あてにそう記した。
当時、県警の広報課長だった。「部下たち」とは県警音楽隊の四十人。コロナ禍で演奏機会は激減し、音楽活動専従なのに練習すらままならない。運転免許更新窓口や留置施設の看守などの支援に回り、本来の業務から遠ざかっていた。
そんなころ、映画制作決定の知らせを聞いた。県警音楽隊の動画から着想を得たといい、隊員らが久々に沸いた。内田監督に手紙を書いたのは、映画に協力することで、さらに隊員のモチベーションを上げるためだった。
まもなく、制作会社のプロデューサーから「監督一同、感激している」という趣旨の連絡をもらった。隊員や広報課員が家族を伴うなどして演奏会のクライマックスシーンにエキストラとして参加した他、人気バンド「Official髭男dism(オフィシャルヒゲダンディズム)」が歌う主題歌の楽譜を送ってもらった。八月二十七日には、中川区の中川コロナシネマワールドで内田監督に主題歌の演奏を聴いてもらい、「お手紙ありがとうございました」と書かれたサイン色紙を贈られた。
映画のパンフレットには警察音楽隊の紹介も。豊田署長は「何より音楽隊にスポットが当たり、警察にはこんな仕事もあるのかということを知ってもらえる」と顔をほころばせた。
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