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Monday, June 20, 2022

「サウジ訪問は『楽観と希望』の表れ」 エジプト国際協力担当大臣 - ARAB NEWS

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ヌール・ヌガリ・カイロ

サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子は、現在中東周遊中だ。エジプトを訪問後、ヨルダン、トルコへ訪問予定である。今後の訪問に関し、サウジ側とエジプト側の間で話し合われる可能性のあるテーマについて、多くの憶測が生まれている(特に経済、観光、二国間投資の分野に関してだ)。

アラブニュースは、エジプトのラニア・アル・マシャット国際協力担当大臣にインタビューを行った。アル・マシャット大臣は両国の関係を「極めて重要なものです」と評した。

さらに、「非常に古くからの仲です。そして首脳会談が行われ、未来に関する議論が行われる度に、楽観と希望、連携を感じます」と述べた。

さらに、今回の訪問は「極めて意義深い」と付け加えた。

アル・マシャット大臣は次のように述べた。「もうひとつ重要なのは、世界情勢が非常に複雑な時に、今回の訪問が行われることです。今は非常に困難な状況です。勝者もいれば敗者もいます。誰もが抱えている懸念があります。世界の経済成長・雇用・インフレなどです。だから今回のようなサミットは、多くの期待を集めているのだと思います。しかし、これまでの訪問では、常に両国にとって非常に好ましい結果が得られています」

エジプトは、11月に開催される第27回気候変動枠組条約締約国会議(COP27)の議長国であり、ホスト国でもある。アル・マシャット大臣は、昨年スコットランドで開催されたCOP26で打ち出された目標を、エジプトがホスト国として引き継ぐと述べた。「今回のCOPは、実現の場にしたいと思います。グラスゴーでは多くの公約がなされました」

さらに、3つの重要な議題があるという。「まず当たり前ですが、エジプトは議長として公平な立場です。しかし、適応力と回復力は極めて重要です。世界的に起こっている問題を考慮すると、さらにその重要性が増しています。食糧安全保障の問題もありますし、食糧問題は水不足などあらゆる脆弱性との関連があります。エジプトはアフリカにあり、アフリカにとって適応力と回復力は非常に重要です。そこで、今回の会議がチャンスとなるのです。

COP27の議長国がアフリカの国であることは、アル・マシャット大臣にとって大きな意味を持つ。「G20においては、(グローバル)サウスの声がより顕著になっています。同じく南半球の国であるインドネシアも同様です。G20とCOP27において、2つの大国、2人の代弁者が、中所得国の代表として、そして途上国経済の代表として発言することになるのです」と語った。

アル・マシャット大臣は、今度の会議の目的は、公約を掲げることではなく、実行することになるだろうと付け加えた。「ここでいう『実行』には、資金調達に関するコミットメントを視覚化することも含みます。水不足や砂漠化といった、国にとって大きなリスクである気候変動リスクを考慮するならば、中所得国や低所得国、そして緩和だけでなく適応に焦点を当てている国において行うことになるでしょう」

湾岸二国間共同委員会について、アル・マシャット大臣は、「さまざまな種類の戦略的投資をめぐって常に議論が行われています」と述べた。

「3月と4月の間に感じたのは、エジプトが民間部門を外国投資にもっと開放することを望んでいることと一致する方向性でした」

湾岸諸国のエジプトへの投資は、非常に強い自信の表れであり、経済の多様化、購買力、技術を優先させることは、エジプトへの外国投資の継続的な発展にとって良いニュースであると、アル・マシャット大臣は続けた。「湾岸諸国において投資は、常に良い機会を求めており、他の投資家にも門戸を開いています。だから、非常に望ましい一歩なのです」と語った。

アラブ人観光客、特にサウジアラビアなど湾岸諸国からの観光客も、エジプト経済において重要な役割を果たす可能性がある。ロシアとウクライナの観光客(観光省によると、エジプトのビーチでバカンスを過ごす観光客の40%を占める)の数は、ロシアによるウクライナ侵攻が始まって以来減少している。しかし、アル・マシャット大臣は、「ロシアとウクライナ以外のヨーロッパからの観光客の流入は、非常に好ましく、ポジティブなものです」と述べている。

新型コロナウイルス感染症の影響から世界が徐々に立ち直るにつれ、「誰もが旅行に行きたがっている」とアル・マシャット大臣は付け加えた。

「観光に関して言えば、もちろん以前と比べて様々な国で急激な増加が見られます。その点では、ウクライナとロシアの紛争の影響が若干薄れています」と述べ、ウクライナとロシア以外の市場が観光客数の減少を緩和するのに一役買っていると付け加えた。

ヨーロッパからの観光客が特に多かったが、エジプトではアラブからの観光客が依然として大きな割合を占めており、「特にサウジアラビアや湾岸諸国からの観光客が多く、今後もこの傾向が続けばと思っています」とアル・マシャット大臣は言う。パンデミック以前、サウジアラビアはエジプトを訪れる観光客の数で5位にランクインしていた。

アラブ世界で女性大臣を務めるというのは、簡単な事ではない。しかしアル・マシャット大臣は、メリーランド大学カレッジパーク校で経済学の修士号と博士号を取得した後、著名な経済団体においてリーダーシップを執り、順調にキャリアを積んできた。

2016年から2018年まで、IMFチーフエコノミストのアドバイザーを務め、その後、2018年1月にエジプト初の女性観光大臣に就任した。エジプト経済において最も影響力のある女性の一人になるまでの道のりはそれだけにとどまらず、2019年12月に国際協力担当大臣に就任した。

今後について、アル・マシャット大臣はこう語っている。「次のステップが何なのかはわかりません。しかし、今何をしているにかかわらず、常に前向きに進むため、どんな課題にも、どんな問題にも取り組み、男女両者のために達成・実現しようとしていることは分かっています」

「信念を持ち、できるだけポジティブかつ楽観的でいることです。なぜなら私たち一人ひとりには、自分を尊敬してくれる人、自分のしていることに価値を見出そうとしてくれる人がたくさんいるからです。だから、今私たちの世界はとても厳しいもののように感じられますが、委縮したり、打ちのめされたように感じたりしてはいけないのです」

アル・マシャット大臣は、「協調することや協力することの持つ力、そして、私たち全員が今日直面しているいかなる負のリスクも克服できるよう、一緒に物事に取り組もうとする力 」を信じていると述べた。

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