サイバーやAI(人工知能)、先端医療などハイテク産業でイスラエルは2021年に前年比2.5倍となる250億ドル(約3兆円)もの投資を集めた。世界経済が新型コロナウイルス禍で打撃を受ける中、新興企業が新技術を開発し世界をけん引している。イスラエルのギラッド・コーヘン駐日大使が産経新聞に寄稿した。(坂本一之)
50年前、イスラエルは自動車を自前で生産することを試みた。しかし、旧式で騒音が大きく、寿命の短い車だった。私たちはこの考えを捨て、自動車の「頭脳」(コンピュータ部分など)の生産に集中することに価値があると気付いた。これがイスラエルが培おうとしている優位性だ。ハイテク産業への投資額は21年に過去最大の250億ドル超となり、欧州全体の額の4分の1に相当する。
ハイテク産業に対する日本からの投資は21年に過去最高の約30億ドルを記録し、前年の3倍となった。近年、多くの日本企業がイスラエルの革新的なスタートアップ企業を見いだし、戦略的パートナーシップを確立するため拠点を開設している。イスラエルで事業を行う日本企業は90以上にまで増えた。
イスラエルの技術革新やハイテクと、日本の生産能力や精密さ、規律が生み出す相乗効果が互いの経済活動を補い合い、素晴らしい結果を生み出している。
日本との協力の主要分野はサイバーセキュリティ、ライフサイエンス、(交通・移動における新技術の)スマートモビリティーだ。同3分野は世界規模の課題にも直接関連している。エネルギー分野でも廃棄物発電プラントや電気自動車のワイヤレス充電など気候変動と戦う先端的な解決策を生み出す企業が多くある。日本企業とイスラエル企業の経済的なコラボレーションの可能性は無限大であると確信している。
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