本作は、連続テレビ小説『ちりとてちん』の藤本有紀氏が、ラジオ英語講座と、あんこと野球とジャズと時代劇を題材に書き下ろすオリジナルストーリー。朝ドラ史上初となる3人のヒロイン、安子(やすこ)・るい・ひなたが、母から娘へとバトンをつなぎ、戦前から戦後、そして令和までの物語を紡いでいく。安子役は上白石、その娘・るい役を深津絵里、その娘・ひなた役を川栄李奈が演じる。
村上が演じる勇は、安子の小学校からの同級生で甲子園を目指している野球少年。兄の稔を尊敬している。安子へ好意があるのか素直に優しくできず、いつも何かと安子にちょっかいを出しているという役どころ。
――本作に出演することが決まったときの気持ちは?
“朝ドラ”には初めての出演となります。さらに今回は大阪放送局制作ということで関西での撮影で、すべてがとても新鮮です。朝ドラオーディションは『まれ』から何度も受け続けてきたので「NHKと自分とのつながりは、このタイミングなんだな」と思いました。やはりご縁だと思うので。
――自身の役柄の印象は?
両親と兄の稔の家族3人の存在がすごく大きいので、勇は、基本的にみんなの話を聞きながら、自分をどこに置くのか全体のバランスを考えていて、次男って面白いなと思いました。自分は長男なので。抽象的な話になりますが、演じ方としての正解はいくつかあるので、毎回それを選ぶのを楽しみにしています。勇という役は特に、それを選べるんだと思います。
稔の場合は、周囲が期待している「“稔”像」のようなものがあると思うんです。稔自身にも、絶対的な「稔像」があって、稔らしくいないといけないんだろうなと感じていて、勇のほうがそこは自由なんじゃないかと思います。勇は、基本的には明るくて精神的にも強く、人の気持ちがわかる優しい人間なんだと思います。かつ、強さも兼ね備えています。台本を読むと、勇は日焼けして坊主頭だし、スポーツ少年だし、普段の自分とは全然違う感じがして想像しにくかったのですが、演じているうちに、この役をいただいた意味がだんだんわかってきた気がします。
――収録に参加した感想は?
1話が15分と短いので、台本を読んでいてもリズムやテンポがこれまで読んだことのない種類のものだという印象で、最初はなかなか慣れませんでした。
でも、読んでいてすごく臨場感があって、一般的なドラマよりひとつの区切りが短いので、すごく新鮮でスピード感を感じます。
――放送を楽しみにしている視聴者へのメッセージをお願いします。
勇の強い部分と葛藤している部分との絶妙なバランスを見てもらえたらうれしいです。 僕が演じる次男・勇と、松村北斗くん演じる長男・稔の兄弟。お互いに好きでもありライバルでもあり、男同士のバチバチのバトル感もあります。そこに安子がどんな顔をして、どういう思いを持っているのか 、それが僕ら兄弟にとって大切なところなので、そんな三角関係を見ていただければと思います。
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