マツタケ山の荒廃を防ごうと、岩手県岩泉町で結成された「岩泉まつたけ山づくり協力隊」が26日、初の作業を行った。町外から参加した隊員7人が地元の人らとアカマツ林に入り、山仕事に汗を流した。
マツタケ産地として知られる岩泉町では、人口減や高齢化で山の管理が滞り、収穫量の減少が危ぶまれている。岩泉まつたけ事業協同組合は町外に呼び掛け、無償ボランティアの協力隊を結成。本年度から5年間、春と秋の年2回、下岩泉地区の民有林を整備する。
県内外から予想を超える75人の応募があり、書類選考で県内12人、県外9人の計21人に絞った。今回は新型コロナウイルスの感染予防のため、参加を県内に限定した。
現地では、まつたけ組合や森林組合のメンバーが道具の使い方や作業の意味を教えた。マツタケは日当たりと風通しが程よく、乾燥した所に生えるとされる。隊員は低木や下草を刈り払ったり、腐葉土を除去したりして環境を整えた。
岩手県紫波町から参加した会社員福山和美さん(48)は「マツタケ関係の世界は閉鎖的なので、専門家の話を聞ける機会はとても貴重。岩泉のマツタケ山再生の力になりたいし、得た知識を地元の山でも試したい」と意気込んでいた。
協力隊には、上智大が森林生態系サービスに関する研究の一環で協力、助言する。山仕事に参加した柴田晋吾教授(地球環境学)は「森の恵みを生かした持続可能なビジネスの仕組みを都市居住者の支援でつくりたい。全国各地の森にも岩泉のマツタケのような存在があるはずだ」と話した。
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