自衛隊の隊員募集に協力するため、川崎市が神奈川地方協力本部に若者の名簿を提供していることは問題だとして、市民団体が二十四日、名簿提供の取りやめを市に申し入れた。
市地域安全推進課によると、市は二〇一七年度から、神奈川地本から依頼があった対象年齢の市民の氏名と性別、生年月日、住所の一覧を住民基本台帳から抽出して提供。十八歳になる市民の情報は毎年提供しているほか、二十二歳や二十八歳も対象となった年もあるという。神奈川地本は提供された名簿をもとに、自衛隊の活動を周知するリーフレットなどを本人に郵送している。
これに対し、市民団体「改憲・戦争阻止!大行進川崎」は、「市民の意思を無視して法解釈を変更している」などと訴える文書を提出し、中止を申し入れた。メンバーは市担当者との面会で「誰がどのような手続きを踏んで名簿提供することにしたのか」「名簿提供を望むか望まないか、事前に市民に確認するべきだ」などとただした。市の担当者は「自衛隊法や同法施行令に基づく国からの法定受託事務として行っている」と説明し、今後も継続する考えを示した。
申し入れに先立ち、メンバーらは市役所第三庁舎前で街宣活動を実施。「本人の断りなく勝手に個人情報を差し出し、青年たちを命の危険にさらしている。私たちは自治体による戦争協力に反対します」と訴えた。(北條香子)
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