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Sunday, August 21, 2022

「今後も旧統一教会に応援を要請したい」過去に選挙協力を受けた男性 接近の経緯や支援の実態を明かす - 東京新聞

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旧統一教会から選挙協力を受けた経験を振り返る男性=千葉県内で

旧統一教会から選挙協力を受けた経験を振り返る男性=千葉県内で

 過去に世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の支援を受け、千葉県船橋市議選に無所属で出馬した男性(33)が本紙の取材に応じ、信者らによる選挙協力の実情を語った。「休憩もほとんど取らず、命懸けで当選させようとしてくれた。大きな助けになった」と胸中を明かした。言葉の端々から「持ちつ持たれつ」の関係が浮かび上がった。(加藤豊大)

◆選挙カー、ビラ配り、朝から夜まで

 男性が旧統一教会と関わるようになったのは2016年ごろ。船橋市議選挑戦を見据え週末にあいさつ運動を重ねていたJR津田沼駅前で、見知らぬ中年男性に声をかけられた。

 「いつも頑張っているね」。半年ほど駅前で簡単なやりとりを続けるうち、近くのファミリーレストランに誘われ食事するようになった。

 数カ月後。「実はすごい組織があるんだ。一緒に来ないか」。旧統一教会の信者だと明かされ、船橋市内にある教会に誘われた。

 男性は当時も現在も「信者ではない」が、市議選で協力が得られるかもしれないとの思いから、この教会に通った。幹部の信頼を得たことで信者からも一目置かれる存在になった。

 19年4月、旧統一教会の全面的な支援を受け、船橋市議選に出馬。選挙カーの運転やビラ配りなどを信者らが無償で担った。車上運動員は、教会聖歌隊の女性が担当。連日、朝から夜まで動いてくれた。「選挙はお金がかかる」と、数万円の現金を渡してくれた信者もいた。

 結果は落選だった。「期待に応えられなかったと、自分を責めた。反対にぎりぎりで当選していれば、信者らに抱く感謝の気持ちは相当大きかっただろう」。男性はこう述懐する。

 旧統一教会と政治とのつながりについて「多額の献金強要の実態は間近で見てきた。問題視されるのは仕方がない」と語る。しかし、今後も選挙に出る際は、旧統一教会に応援を要請するつもりだと、明言する。

 世界平和統一家庭連合の広報担当者は本紙の取材に「友好団体が地方議員らの選挙協力をするケースはあるかもしれないが、宗教法人としての家庭連合が特定の政治家を組織的に応援することはない」と話した。

◆地方の政治家「結び付き強くなりやすい」と識者

 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)や関連団体とのつながりは、国会議員だけでなく地方自治体の首長や議員らの間でも次々と明らかになっている。

 神奈川県小田原市は今年5月、自民系の同市議を通じ、旧統一教会の小田原家庭教会からバザーの収益金10万円の寄付を受け、守屋輝彦市長が市の公式サイトで「心から感謝申し上げます」と書き込んでいた。被害者救済の弁護士らから批判され、その後、コラムは削除された。

 長野市では、荻原健司市長が関連団体「平和大使協議会」のイベントにビデオメッセージを送っていたことが発覚。初当選した昨年10月の市長選で、旧統一教会の関係者が街頭演説の会場に訪れてくれたことへのお礼だったという。

 旧統一教会の問題に詳しい立正大の西田公昭教授(社会心理学)は「地方議員は国会議員に比べ、当選に必要な票数が少ない分、選挙応援が当落に与える影響が大きい。その分、結び付きも強くなりやすい」と説明。「旧統一教会などが支援した地方議員らが、国会議員らの選挙を支援し、人のつながりが地方から国政レベルへと連動していく。地方自治体の政治家は、支援を受けた団体についての情報開示を徹底的にするべきだ」と語った。

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