「日本のウイスキー 裾野広がれば」
岐阜県高山市の造り酒屋「舩坂(ふなさか)酒造店」は四日、若鶴酒造(砺波市)などの協力を得て、高山市内の廃校(旧高根小学校)にウイスキーの蒸留所を開設すると発表した。
将来を見据えたウイスキー事業への新規参入で、三月下旬からクラウドファンディングで出資を募集。来年に蒸留を始め、二〇二六年の発売を目指す。
蒸留所には、若鶴酒造、高岡市の銅器鋳造会社「老子製作所」、県産業技術研究開発センターが共同開発した蒸留器「ZEMON」を導入。銅とスズの合金製で、ウイスキーがまろやかな味わいになるという。
記者会見した舩坂酒造店の有巣弘城社長は「校舎の歴史や思い出を壊さず、将来へ引き継いでいきたい」と意気込んだ。若鶴酒造が手掛けるウイスキー蒸留所「三郎丸蒸留所」のチーフブレンダーで、今回のプロジェクトの総合アドバイザーを務める稲垣貴彦さんは「ZEMONの可能性を広げることで、日本のウイスキーの裾野が広がればうれしい」と話した。
蒸留所のロゴデザインも発表。東京五輪・パラリンピックのエンブレムを手掛けた美術家の野老(ところ)朝雄さんが制作し、「飛」の文字が四つの山に囲まれたデザインになっている。野老さんは「将棋の飛車という意味も込めた。ウイスキー造りの思いが縦横無尽に世界へ飛んで行けたらいい」と語った。
(加藤佑紀乃)
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