日本高野連は29日に選考委員会を開き、第93回選抜高校野球大会(3月19日開幕、甲子園)に出場する32校(一般選考枠28校、21世紀枠4校)を選ぶ。午前9時から21世紀枠候補校・推薦理由説明会を行い、午後3時半から選考委員会総会を実施。注目の21世紀枠は候補9校のうち、4校を選ぶ。北信越では連合チームの富山北部・水橋が候補で、連合チームとしての出場が決まれば史上初だ。
両校は少子化に伴う高校再編で21年度末に統合され、すでに合併して20年春から新たな富山北部が開校している。チームは昨秋から連合となり、富山県4強で北信越大会進出(1回戦敗退)が評価された。2つの異なるユニホームで甲子園出場を果たせるか。焦点の1つになりそうだ。笹野祐輔監督(31)はこの冬「(水橋の)2人がいたから。富山北部単独チームではこんな結果にはならなかった」と話した。富山北部15人、水橋2人の総勢17人。水橋の部員2人は統合を受け入れた上で入部した。昨秋から週3回、富山北部のグラウンドで練習している。
“両校”とも必死に甲子園を狙ってきた。水橋は19年夏に県4強。そして富山北部は1969年(昭44)春夏に甲子園出場。夏はベスト8に進出して旋風を巻き起こした。その後は低迷が続いたが、この秋は1年生が中心となり、快進撃につなげた。2年生は4人(富山北部2人、水橋2人)と少ないが、一丸となって戦うのが特徴だ。北信越大会後、笹野監督は「このまま甲子園に行ったら大変なことになる」と気を引き締める。部員2人が通う水橋は現2年生が卒業する22年3月に閉校する。野球部の部訓は「野武士」で、あきらめないのがモットー。吉報が届けば、17人の侍が富山から全国に打って出る。
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